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カナダの歴史学者であるウイリアム・アーヴィン・トンプソンは、世界の狩猟民族の形態を例に
とり、試行錯誤のうちに最終的に身につける四つの役割を「人類の基本的関数」と呼んだ。そ
の四つの役割とは、頭目(指揮官)祭司(作戦参謀)狩人(兵士) そして道化(トリックスター)で
ある。
黄金時代の本家ヤンキース、V9時代のジャイアンツ、ザ・ドリフターズ、ローリングストーンズ、
ドラゴンクエストなどなど、成功する団体やグループゲームには、この「人類の基本的関数」が
はたらいているという。
子どもというのは、大人のような財力・知力・体力は持っていない。しかし、子どもというトリック・
スターたちは真面目な大人を元気にさせる。野球というグループ・ゲームは、勝つためにやら
ねば面白くないのであるが、真面目一辺倒の勝利至上主義も嫌である。試合を重ね、自然に
「人類の基本的関数」を身につけたチームのなかで、童心に帰って突如トリック・スターとなって
活躍するものがいる。そういうチームでありたいと願う。なんちゃって。
(文・ケアレ・スミス 2004年10月4日)
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