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この試合、選手としても攻守の中核であるケーシー与那嶺監督が参加できなかった試合で
あるため、「1日監督」としてケアレ・スミスが監督を務めた。芸能人の「一日警察署長」が捜査 の陣頭指揮をとることはあり得ないが、Nヤンキースでは、これからもたびたび、この「一日監 督」制度をもって誰かが現場を指揮することはこれからもあり得る。
さて、Nヤンキースの先発はモス・ラモス投手。ミニ・ゲーム方式の紅白戦などを除けばNヤン
キースの試合としては初登板となった。まずまずの立ち上がりの後の2回、3回は、だんだんと 良くなってきているものの味方の守備にまだまだ課題が多いこともあり、3回終了時で5対9の スコアであり、劣勢の上、大乱戦を予感させた。しかし、「疲れていればそろそろ交代か?」とも 思われた4回裏のピッチングは素晴らしく、カーブはアウトコース低めいっぱいに決まり、速球 は走り、このイニングをゼロで抑え、その勢いで完投を飾った。また、中学生以来という捕手を 急遽(きゅうきょ)務めてくれたモハメッド・ブリ選手もショート・バウンドとなる投球を見事にキャ ッチし続け、モス・ラモス投手に安定した低めへの投球を導き出していた。
最終回は草野球であっても勝利を意識したのか浮き足だった内野守備の乱れを突かれなが
ら阿賀北オールスターズ打線の猛追があったが、それを最後は三振で切り抜けてゲームセッ ト。記念すべきNヤンキースの初勝利となった。
攻撃面では、試合直前にバッティングセンターで特打ちを行ったボンゴレ・ロッソ選手が3安
打2盗塁を決める活躍でトップ・バッターとしての役目を存分に発揮し、全体的につなぐバッティ ングで相手のきわどいコースのボールを見極め、それが4回表の一挙に9点を奪う攻撃につな がった。走・攻・守において、まだまだ修正ポイントや課題の多いなんちゃってヤンキースであ るが、昨年秋の初戦に比べればそれぞれの選手がエラーもあったがいいところを見せ、その 各自の地力の底上げ分で勝てた初勝利であった。
この試合のチーム内MVPは、ビッグイニングとなった4回に満塁から走者一掃の2ベースを
放ったのを含む3安打を放ち、投げては完投したモス・ラモス選手が選ばれている。(1回目)
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