カービングスキーが登場して、スキーが回転してくれるので、脚をひねる動作が少なくて済む。
多くの人がそう発言する。
本当にそうだろうか?
スキーの回転性能が良くなり、操作する人が脚をひねる動作でターンをリードしなくても良くなるので、ターンすることが楽になったと感じてしまうのだ。
滑り手の感覚と現実は一致しないものだ。スキーが回転をリードしていても、しっかりと脚はひねられているのである。
自分の意識と動作が違うケースとしてよく見かけるのが、スキーの向き以上に大腿を内側にひねり、膝に相当負担がかかっているケース。膝はひねることができない関節のはず。
スキーの回転と脚のひねりがマッチする、質の良いひねりとは、どういうものだろうか。
まず、ストレス無く、スムースに動かさなければならないのは、「つま先」である。
左右の感覚差をなくすように、動かしてみよう。
その動く分量だけ、大腿をひねるのだ。
股関節が球運動する量と、つま先の向きが変わる分量が同調するように。
私は、「大腿から下がギブスで固定された状態」をイメージして、股関節の球運動を感じている。
そうすると、プルークボーゲンのポジションになってしまうのだ。
股関節の可動域が小さい男性諸君!
日常の感覚の差が、雪上に立つ3か月先には、大きな差になってしまうのだ。
その先を目指して、今、汗を流そう!