スキーの指導活動をしていると、上達する人と上達できない人の両方の姿を見ることになる。誰もが上達したいと思うことは同じなのに差がでてしまう。
一般スキーヤーでは、「こうしたいという目標点(上達した姿)」を具体的に「イメージ(脳裏に思い描くことが)」できていないことが差になっていると思う。(知ることで解消できる。)
「こうしたい」と思っているスキーヤーでは、体のメンテナンス(筋力・柔軟性)に差があるのではないか。(滑っていない時の過ごし方で解消できる。)
今まで色々な方々に教わったことをベースに、これらのことを図に描いてみた。
●初心者に必要な最小限のことは、アスリートの到達点付近の洗練化していく部分で、その要素は一致してくるのではないか。(だからシュテムターンのトレーニングが適していると思う。)
●図の青い部分「束縛されない自由な運動」を真に経験しているのだろうか?スキー雑誌の記事や色々な指導者からの助言から「こうしなければならない」という呪縛にとりつかれていないだろうか。
●図の青い部分の面積を広げる努力をしているだろうか。(上下にも左右にも)
●スピードの次元を上げるには脳の回転を早めなければならない。音楽で例えると、8分音符(♪)でカウントしていたものが、その半分で16分音符、さらにその半分で32分音符という意識に変化していく。どこまで細かい認識ができるだろうか。認識できるようになったら、テンポそのものを速めてみよう。
【速いスキー】に必要な洗練化にトライしてみよう。
最後に、
SAJ教育本部が示す日本スキー教程では、図の緑の部分に重点を置いていただきたいものである。
青い部分(緩・中斜面を滑る方法論)を掘り下げても価値はない。
会員(1級以上を取得していて年会費を払っている人)へのサービス提供が主ではなく、会員になりたい人を増やす活動につなげなければ。そういう話を展開していただきたいものである。