斜面を下りながら右に左に移動するスキー。
スキーの運動を考える時、スキーヤーの運動ぶりや感覚を話す時&聞く時に、『斜面』を移動している状況の表現をどう表しているのか、を気にしてほしい。
固定した斜面をスキーヤーが動いていく、ということイメージするのが一般的だと思う。
私はスキーヤーが固定されていて、斜面の方が動いている映像を思い描いてみる。
CCDカメラをヘルメットに取り付けた時の映像のように。景色が動いているのだ。
たとえば、ターンの切り替えシーンで、
「踵荷重から爪先側に荷重ポイントを変えるように動いていく・・・。」
と言われるが、本当にそうだろうか?
次のターンを始める場面では、スキーのトップが今までの位置よりも、斜面下に向かって落ちていく。
スキーとスキーヤーが直角となる位置関係をキープしたまま、スキーのトップが落ちていく。
つまり、自分が動いていって荷重ポイントが変化するのではなく、自分がじっとしていても、斜面を移動していたら、足裏に感じる圧が変化するのは当たり前なのだ。
図:2006.6.8 変わらないこと
踵にも母指球にも小指球にも常に自重がかかっている状態 = 垂直な関係をキープできる。
あとは、
(1)垂直な関係を崩さないこと、
(2)スキーの滑走性がそこなうようなことがないよう、スキーの傾きとたわみをスキーのトップからテールまでイメージしてみる。
(3)スキーの傾きを作るまでと、それを戻すまでの動きを、滑走ラインのどこからどこまで行うのか・・・。
床の上で動いてみても、そこは平地ですから・・・。