今回はスキーの指導者向けのお話です。
速いパラレルターンで気が付かない事は、ゆっくり滑るに限ります。
指導者検定でのプルークボーゲンやプルークターンあたりの話になります。
外スキーを外側に動かすことで角付けが生まれ、ターンをするための土台ができます。
そして足を外側に動かすことで、重心位置は下がることになります。
この2つの動きに惑わされることなく、重心位置をどこに配置させるか、ということを、意思を持って制御していますか?
昨年度の指導者養成講習会で、受講者の方と一緒にトライしてみました。スキーをはずして平地で。
【写真(1)】の開脚の場所から、【写真(2)】のように重心の位置を真っ直ぐ下に降ろし、「片プルーク」になるように片足を外側に動かしてみます。
うまく真っ直ぐ重心を落とすことができると、支えている足の「足首・膝・股関節・肩」が一直線に並びます。
【写真(3)】では、外側に動かす足の動きに引きずられて、上体も外側に動いていきます。
男性に多く見られた姿勢です。
カービングスキーが登場する前の時代に「オーソドックスなプルークボーゲン」や「オーソドックスなシュテムターン」と言われたポジションに当たります。
【写真(4)】では、重心を下げる動きをした時に、「膝を内側に動かしてしまう」例になります。
女性に多く見られた姿勢です。
足を曲げた時に膝が内側に動くのは、「本人のクセ」または「ブーツのセッティング不良」と思われます。
また、軸線に頭の位置を合わせるようにすると、同様なバランスになってしまいます。
何事も意思を持ってコントロールすることが大切です。
平地でうまくできるようになったら、緩斜面で直滑降(直進)をしながら、片プルークのバランスを確認してみます。