指導員・準指導員を目指す方と一緒に滑る時に確認するのが「斜めプルーク」です。
斜面を斜め方向に移動する時に、斜面に対してどうポジショニングしていくかが第一の課題となります。
初心者が斜めに移動して停止する時が写真(2)のポジション。
左右均等なズレ幅で移動します。
ポイントは、斜面に垂直になる方向に上体をセットできるかにあります。
斜面ですから、左右の足は高低差がある中で、ズレの抵抗幅を調整します。
最近のスキーヤーはこのポジションができない人が多くいます。
体を内側に傾けてターンをする癖がついているのでしょう。
斜めプルークの練習というよりも、山回りの練習になってしまいます。上体が山側に位置してしまうのです。
ポジションの位置が理解できたら、続いて、練習の目的を、切替最中のポジションの感覚や、ターンの始動期の外足練習、谷回りの荷重感の習得にしていきたいのです。
これが第二の課題です。
写真(1)は、進行方向に谷側スキーを真直ぐに滑らす斜めプルーク(山開きプルーク)
山側のスキーでズレの抵抗を多く取ります。プルークボーゲンや、シュテムターンに発展できる外足の対応の基礎になります。
写真(2)は、進行方向に左右均等にズレ幅を取る斜めプルーク。
ズレをともない滑らかに滑るターンの外足対応の基礎になります。
写真(3)は、山側のスキーを真直ぐに滑らす斜めプルーク(谷開きプルーク)。
スピーディに滑るターンの外足の対応の基礎になります。
外足を機能させてターンをするためにも、切替しの時間の自在さを手に入れよう!
(写真は2009年シーズン終盤のかぐらスキー場で撮影。雲の中でしたので見にくいですね。)
3枚の写真を重ねてみました。
左右の足の位置や上体の位置は変わらず、スキーの向きだけが変わっています。
股関節が球運動をしていることが解ると思います。
だから、この三体が必要で、プルークボーゲンやシュテムターンを練習することで、ターンをしながら股関節の球運動の可動域が広がるのです。
ズレ幅が多いからやらない、ではなく、股関節の球運動に着目していただきたいものです。