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「愛と勇気」

2010.10.31 なぜ走るの?


なぜ走るの?
と聞かれたら、指導者の方は、何と答えていますか?

運動パフォーマンスを向上させるために・・・、
雪上でのトレーニングをこなせるよな体力を付けるために・・・。

私の場合、2つの要素を説明しています。
1つは、スキーは重心移動を続けるスポーツなので、その感覚に近いことを陸上でするとしたら、走ることがその一つとして挙げられること。

もう1つは、有酸素運動を続けることで、運動パフォーマンスを下げてしまう乳酸を、エネルギー源に換えることができる体にバージョンアップすることにあると思います。

ここで、「乳酸をエネルギーに?」という疑問がわくでしょう。

負荷が高い運動をすると、思いとは裏腹に、運動パフォーマンスが低下してしまうことを、誰もが経験していると思います。
スキーの場合、エンジョイスキーを除き、大会や検定などのシチュエーションで、速度やパフォーマンスを競う場面では、1本滑る時間で見ると、30秒〜1分30秒位の時間帯が多いのではないでしょうか。

ちょうどこの時間帯に乳酸値が増えていきます。
しかし、有酸素運動を継続していると、この乳酸をエネルギーに換えることができるようになり、「乳酸値が増えはじめるタイミング」を遅くすることができるのです。(下図参照)

血中乳酸値とトレーニング効果について

つまり、言い換えると、30秒〜1分30秒位の時間帯において、動ける体をキープできるようになるので、高い運動パフォーマンスを発揮することが可能となります。
乳酸処理能力など有酸素性能力を高めること、
そのために「走る = 有酸素運動」を行うのです。

選手の皆さんも、指示されるから行うのではなく、目的意識を持って、自分のために取り組んでほしいと思います。

また、走ることは、下肢のアライメントをチェックするのに、良い機会となります。
走る姿をビデオ撮影したことはありますか?(前から、後ろから)

振り上げた足の爪先の向き、
着地した足の爪先の向き、
足首の硬さ・柔らかさ、
足関節・膝関節・股関節のポジショニング・・・。

直線を走る時に、下肢がブレたくはありません。
鏡の前でチェックが出来たら、動いている時の姿をチェックしましょう。

その感覚と現実の誤差は、雪上では耐え難いタイム差になってしまうことがあると思うのです。

 



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