ここだけの話 archive 


(はじめに)
発想は自由であれ!
既成概念=こうやらなければ=誰が決めたの??
「愛と勇気」

2011.8.27 スポーツは文化だ


私が誕生した時に生まれた「スポーツ振興法(昭和36年法律第141号)」が役割を終え、「スポーツ基本法(平成23年法律第78号)」が平成23年6月24日に公布され、平成23年8月24日に施行されました。

この法律は「スポーツは、世界共通の人類の文化である」という言葉から始まります。
そう、スポーツとは文化活動であり、運動パフォーマンスとは芸術なのだと思うのです。(2006年の記事にも書いてましたね。)
人生を豊にするスポーツ。友がいて、切磋琢磨し、共に分かち合い、それを支える多くの方に感謝する気持ちを育む、スポーツマンシップとフェアプレイ・・・。

そこで、スポーツを楽しむことができる体を得るには、どうしたら良いのでしょうか?

ここ5年間に学んできたスポーツ医学。
優れた選手になるよう運動機能を高めたり、年齢を重ねて老人になっても動ける体であるためには、神経系の組織が発育する段階で、あらゆる運動を行い、体の信号を脳に伝え、脳と体のジョイント力を高める必要があると思うのです。

学生の頃、保健体育の授業で学ぶ「スキャモンの発育曲線」スキャモンの発育曲線
このグラフの着目点に、●印を付けてみました。

(1) 6歳(小学校入学)では、神経系は、すでに90%の発育段階を迎えていること。
(2) 8歳(小学校2年生)では、神経系は、ほぼ100%の発育に近いということ。

つまり、小学校に入学してから、初めて動作を行うような動きがあっては、遅いということ

その子が将来、自発的にスポーツがしたいと思っても、運動パフォーマンスが上がらないことも出てきてしまい、スポーツから遠ざかったり、運動不足から成人病になってしまうルートだって控えているのだ。

また、親御さんは、お子さんの学力に着目するであろうが、学力を高めるのは、脳の発育が不可欠であり、脳は、発育段階で、体を動かしたり、遊びの中で、ルールを決めて体を動かすこと(コーディネーション)で、成長すると言われています。
(ちなみに、TVゲームの素早い操作は、脳の反射機能で行っているのであり、脳そのものには刺激が与えられていないとのこと。)

だから、保育園や幼稚園に通うお子さんのお母さんに
この成長の仕組みやスポーツ医学を理解していただき、子ども達に、多くの運動様式を体験させること、できれば、自然の野山を走り回ったり、バランス能力を高めながら、運動経験の環境を整えてあげることを啓蒙していかなければなりません。

これを実現するためには、地方公共団体や、教育委員会や、地域総合スポーツクラブを企画している大人たちが、真剣に取り組まなければなりません。

この啓蒙活動が、将来の医療費削減にも直接つながることなのだから、スポーツ医学を知らない政治家へも、しっかりと説明し、全国各地でこの啓蒙活動を展開することができたら、生き生きと運動できる子ども達が各地に生まれ、少子化の現在にあっても、その子の適正も補助、サポートできたなら、あらゆるスポーツ種目で、とてもパフォーマンスが高い選手を育成することができるはずです。

それを支えてくれるのが、「スポーツ基本法」です。
今時の地方公共団体では、ホームページで「市長への手紙」というような機能を有し、メッセージを容易に届けることができます。
是非、全国で、啓蒙活動を実現できるよう、あなたの力をお借りしたいと思います。

 



▲ページの先頭へarchive目次へHOME