ここだけの話 archive
「2006.1.10 はじめに」の記事のとおり、「円」は「正方形」に収まり、「半円」は「長方形」に収まります。
そして、基礎スキーヤーはターンをしたがり、競技スキーヤーは減速をいやがり谷へ向かうことを優先していく、傾向にあるようです。
「ターンをしたがる」という意識の人は →「スキーを横に向ける」→「落下をいやがる」→「山回りをして角付けをはずせない環境を自ら作っている」という運動様式になっているようです。
また、半円を正方形のスペースに収めようとしているようです。
そこで見直したいのが、どういうスペースを使って、斜面を下っていくか、ということ。
横方向の移動距離と斜面下方向への移動距離のことです。
ここで、もう一度、「今日初めてスキーをする人(大人)への指導展開の実例」で提案した初心者の移動方法に着目してもらいたい。
「真っ直ぐ滑る」、「斜めに滑る」の2つを組み合わせ、単純に斜面を移動していくというもの。
この移動方法で、中斜面を、そこそこのスピードで降りてみる。回転にならないように、あえて、直線的に移動していく。
うまくいったら、もうすこしスピードを上げて滑ってみる。
慣れてきたら、「かなりの落差」を感じることでしょう。今までの落差とは比較にならないような距離感を。
「落差の感覚」を認識できたら、そのようなスペースを使いながら、小回りで降りてみる。
ターンの一番膨らんだところ(時計でいうと3時頃)で、スキー板はフォールラインを向いていること、そして、スキー板の向きを変えないように、そのまま真下へ降りてみる。
そんな感覚が出来てきたら、回転弧は半円に近くなり、スキー板はスムースに動いていくはずだ。
角付けを早くはずしたい時に、まずはトライしてみましょう。
初心者に必要なことは、全てのスキーヤーに必要なことなのです。