ここだけの話 archive
NPO法人 東京都スキー指導者協会が主催する「準指導員合格のための特別研究会」に講師として参加しました。3日間、A班10名の方とスキルアップに取り組みました。
開会式で皆様にお願いしたこと、「Think & Feel」、考えることも大切ですが、感じることも大切に!
そして、「緩斜面、中斜面、急斜面」、「ゆっくりなスピード、滑らかなスピード、速いスピード」というマッピングを意識していただき、今回学んでいただいたことと、今までに習得している内容を整理していただきました。
重力に垂直に位置するところを第一チェックポイントにしていただき、両足で自立する感覚を感じていただきました。また、この位置でアスレチックポジションを取ることの有効性も感じていただきました。
大回りも、小回りも、この位置を感じることは有効であることが、今シーズンの講習を担当した2級受検者〜指導員まで、評価をいただいております。
受検者が苦労されている「A単位」については、滑る前に「股関節の屈曲」がどういうことなのかをしっかりと理解してから滑り出したほうが、効果が高いようです。高速ターンに有効な切り替え時のアスレチックポジションでは、両股関節が屈曲します。それに対し、A単位では、アスレチックポジションよりも腰が高い場所で、「屈曲と伸展、長い足と少し短い足」のバランスが求められます。
A単位を出発点として、そこから発展させる取り組みをされている方が多いと思いますが、検定種目のトレーニングだけでは、どれもうまくいかないでしょう。
なぜなら、A単位はパラレルターンに導くための指導法の演技ですから、クルードなスタンス(開脚スタンスより少し広いスタンス)で制動要素が多い連続ターンから、長い距離を滑りながら、序々に推進要素に変化して、最後にはクルードなスタンスでのパラレルターンまで変化できることを練習することが唯一の近道だと思うのです。最終的な到達点をイメージし、そのための一連の動作が、求めらる表現力になると思います。
B単位の小回りターンを中斜面から緩斜面のやさしい環境下で、クルードスタンスでスタートし、長い距離を滑りながら、オープンスタンスに変化させ、その後さらにナチュラルスタンスへと変化させながら、ボディーワークを同じように続けることで、A単位の表現の質が高まることを感じましょう。小回りは何度も何度もターンを繰り返しますから、うまくできないターンがあっても、次のチャレンジが数多くできますので、成功する確率を上げる練習ができるのです。
しかし、A単位が全てのターンの基礎ではありません。「滑らかなパラレルターン」「高速度のパラレルターン」をする時の基礎を考えましょう。
2日目、3日目の進化の度合いがすばらしかった。この「できた」という感覚を大切に、本番までのひと月を大切に過ごしていただきたいと思います。
全員の合格を祈念して研究会が終了となりました。
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