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2014.6.10 スポーツを頑張る子どもたちの最優先課題は?


キッズ・ジュニア層のスポーツスキーヤー(レジャースキーヤーではない)を指導されるコーチに出会うと必ず聞いてみることがあります。
「子どもたちへの指導で一番大切なことは何だとお考えですか?」
若い指導者ほど、「アルペンスキーの滑り方」から話が始まることが多いです。本当にそれが一番なんでしょうか・・・。

私は「身体作り」だと思います。
そして、身体作りの目標は、動ける身体大きな身体です。
最近の私は、筋肉の可動域を改善するために退社後に接骨院に行くのですが、その時間帯の6割位の患者さんは、中高生です。チラリと見ていますと、足首の動きが硬く、大殿筋・中殿筋の可動域が狭く、スクワット運動で、下肢の筋肉が連動していない方が多いようです。
足首を曲げる台や器具を使ったり・・・運動する前に、日常の中で動けていないようです。
赤ちゃん時のハイハイの時間が短かったり、和式トイレを使わなったりしていますので、足首・股関節・肩甲骨の連動性が脳に記憶されていないのだと、推測しています。

子どものスポーツイメージ

スポーツを頑張る子どもたちの最優先は身体作りです!

スポーツを頑張る子どもたちの身体作りの目標は、動ける身体大きな身体です。
種目固有の運動ばかりではいけません。様々な運動をすることで脳と身体の伝達が良くなり、運動能力があがります。
(注:運動能力は「ストレッチなどによる筋肉の可動域」と「コーディネーション能力(反応良く動ける)」の2つが必要です。)

そして、「大きな身体」は筋肉量が大きいですから、運動パフォーマンスも高くなります。
大きな身体作りには栄養摂取が大きなカギを握ります!

 

大人と同じ量の栄養を摂っていますか?

1日のエネルギー所要量

 

子どものスポーツイメージ

運動後30分以内がゴールデンタイム!

運動後30分以内での栄養補給は、2時間後と比較して3倍から5倍の吸収力があります。
体力回復と大きな身体を作るには、このタイミングを逃す手はありません。

コーチと相談されて、その場で栄養を摂取するか、寄り道せずに自宅で栄養補給をするか、直ぐに栄養補給が出来る工夫をしましょう。

 

何を摂れば良いの?
おにぎり+オレンジジュースが最適です!

疲労回復と身体作りには、糖質とタンパク質を摂ることを多くの方が推奨しています。

おにぎりそこでオススメなのがおにぎりです。

ごはん1杯(150g)には糖質の他、牛乳130cc分のタンパク質も含まれています。 また、ビタミン、鉄分、マグネシウム、食物繊維などが含まれており、効率良く栄養素を摂取することができます。

さらに疲労回復には、具材に鮭、ハンバーグなどが良いでしょう。

また、ラップやホイルなどに包んで食べられますので、手軽に食べることができます。
運動直後では、手を洗い衛生面に気を付けてお召し上がりください。

レストランが運営されているスキー場では、夕方のトレーニングに合わせて、作り置きしていただくこともできます。
レストランが運営されていないスキー場では、地元のお弁当屋さん、コンビニなどと提携して、価格交渉なども行い、その場で食べられる環境作りは、知恵を出せば方法はいくつも見つかると思います。

大切なのは、トレーニングメニューに栄養補給を加えるということです。
そんなトレーニングデザインを考えながら、活動内容を見直してはいかがでしょうか?


 

ごはんは炭水化物だけではありません!

意外と知られていませんが、ご飯にはたんぱく質など、たくさん含まれています。

ご飯(精白米)1杯分(150g)の栄養価

栄養成分 含有量 主な働き 他の食品で摂取する場合
エネルギー 252kcal 体や体の組織を動かす 食パン食パン 100g 264kcal(6枚切りで約2枚)
糖質 55.65g 炭水化物に含まれるエネルギー源 じゃがいもじゃがいも 小3
たんぱく質 3.75g 血や肉、細胞など体の基本をつくる 牛乳牛乳 130cc
脂質 0.45g 脂肪に含まれるエネルギー源 食パン食パン 1/3枚
ビタミンB1 0.03mg 体の調子を整え、夏バテを防止する キャベツキャベツ 100g
ビタミンB2 0.015mg 体の調子を整え、美肌をつくる 大根大根 100g
カルシウム 4.5mg 骨や歯をじょうぶにする プチトマトプチトマト 3個分
0.15mg 血液のもと。不足すると貧血に とうもろこしとうもろこし 1/3本
マグネシウム 10.5mg 肩こりや動脈硬化を防ぐ グリーンアスパラガスグリーンアスパラガス 5本
亜鉛 0.9mg 皮膚の再生を助ける ほうれん草ほうれん草 1/2束分
ビタミンE 0.3mg 細胞や血管の若さを保つ ゴマゴマ 小さじ8杯分
食物繊維 0.45g 便秘やガン、成人病を防ぐ レタスレタス 1枚半

「五訂日本食品標準成分表」より算出

 

ごはんは必須アミノ酸が豊富なんです!

必須アミノ酸スコアを、タンパク質が多い食材で比較してみました。

必その桶の中に水(栄養素)を入れますと、一番低い板まで水(栄養素)が流出していまい、全体は低いものに影響されることになります。
さて、お米の栄養を見てみると、「リジン」を除き100以上の値です。リジンだけが少ないですね。

必ところが、リジンをたくさん含んでいる味噌汁を1杯飲むと、このリジンの値が100を超えますので、パーフェクトな組み合わせになります。

必須アミノ酸スコアの比較

まずは、運動直後に栄養を摂り、夕食で足りない分を補いましょう。
そして、3食しっかりと食べることが重要です。

動ける大きな身体作りが、スポーツを行っている子供たちの優先課題です。
試合の勝敗は結果でしかありません。勝敗を追うのではなく、子どもの成長を見つめていきましょう!
大人はそれを、しっかりとサポートしましょう。

 

今の子どもたちを大きくして遺伝を使う!

身長の高い親からは身長の高い子どもが出来る例を多く見ます。
スポーツの指導を受けて大きな身体になった子どもたちが大人なると、身体を大きくする理論も理解できるでしょう。
自ら体験したことですから、生まれてくる未来の子どもたちへ引き継がれていけば、日本人の平均身長は高くなることでしょう。
身体が大きい子どもたちができていくと、世界で活躍できる選手が出来上がる確率が高くなるでしょう。
身体が小さくて、筋肉量が少なくて、そんな現実を変えようと思いませんか?

この話をスキー仲間にしますと、「賛成!」と「そんなの反対に合うから実現しない!」と様々な意見をいただきます。
「実証できてからする」という後手ではなく、トライしていただく件数を増やすことで大きな身体を手に入れる実数を増やしていきたい、だって、子どもの成長は1回しかないのですから、やるしかないと思うのです。

日本全国各地で、この活動が実施されることを期待しています。
スポーツの種目に関係なく、皆で子どもたちを大きく育てていきましょう!



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