ここだけの話 archive
2016年3月16日までの期間で、標記に関する意見募集が行われました。
このような機会に巡りあいましたので、今まで考えていた事柄につきまして、意見として新潟県へお伝えいたしました。
(このサイトで公開済みの内容も含まれています。)
そして、内容的には、新潟県に限定されることではないので、ここに公開することで、日本各地でスポーツに関する改善の検討が進みましたら幸いです。
(以下、原文のまま)
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背景
国立スポーツ科学センターが出来たのは2000年になってからです。
スポーツ医科学の分野の研究が進んできたのも、ここ20年弱となります。
高校までの科目でも子どもの成長を含むスポーツ医科学は履修していないでしょうし、大学の専門分野で学んだ、一握りの方しか、知らない、知識が広まっていない、という現状と思います。
ですから、2016年現在、子どもを持つ親世代では、スポーツが子供の成長に大きく寄与することを、よく知らない方が多いように思います。
【課題1】
スポーツの普及、スポーツ選手の育成を全ての方へ平等に機会を与えてほしい。
子どもの成長に合わせて、伝達するチャンスは2回。
<1つは、生後6か月検診当たりに保護者へ>
「ハイハイ」をしっかり、充分にさせること、
これにより、股関節と肩甲骨を同時に動かす連動性を学び、全身をコントロールする基礎ができあがります。
大人の事情で歩行器に入れたり、無理に立たせたりすることなく、この時期の「ハイハイ」が、将来の子どもの運動能力の向上に影響が出るであろうことを周知する。
「子どもが伸びる「36」の基本動作」についての案内
http://www.pref.shimane.lg.jp/…/H25_youj…/leaflet_riron.pdf…
その個人の成長は1回限りですから、「知らなかった」という家庭がでないような施策が必要と思います。
身体を良く動かした経験があるほど、学力が高いという関係がある。
http://family.president.co.jp/blog/online/10350/
<2回目は、小学校就学前、または入学時に保護者へ>
8歳から10歳でピークを迎える神経系の発達に合わせた運動機会の啓蒙
【課題2】
スポーツと食、農業との連携
スポーツ栄養学の知識は、トップアスリートへは普及しているものの、一般にはまだ普及されていない知識です。
とくに「ごはん=お米」の栄養素は知られていません。
「ごはん=炭水化物」としか認識していない方がほとんどでしょう。
ご飯にはたんぱく質など、たくさんの栄養素が含まれています。
(参照: http://www.iplus.jp/~takekawa/a_20120917/
特に、身体を作り上げる必須アミノ酸を多く含み、味噌汁などの大豆系栄養素(リジン)を取れば、パーフェクトな食材です。
新潟のお米が売れ残ると聞いています。
アスリートに向けて、他県のお米よりも優れている成分を分析するなどもあれば良いですが、
お米がおいしいから沢山食べれるのも、まさに、魅力となるはずです。
スポーツを行う子どもたちの成長、大人でもスポーツ愛好者へ、新潟の食材をアピールする機会を検討いただきたいと思います。
【課題3】
子どもたちに、単一種目しか経験させないのが日本の風習
単一種目しか経験しないで育った子どもが多い日本。
北米(カナダ・アメリカ)では、クラブ活動はシーズン制を取っています。
ラグビー、野球、バスケットボール、アメフト、テニス・・・
1人の子どもが、季節により種目を変えていく。
日本でも、小樽北照高校のスキー部は、夏に野球部の助っ人になったり、陸上部で活躍したり、との例がありますが、ごく希です。
北米の良いところは、選手も移動するが、コーチも一緒に移動して、その子を見るそうです。
もちろん、その種目のコーチが主となり、前の種目のコーチはサブコーチとなり、同じ子を見るのです。
そして、自分の担当種目とは違う種目の指導現場を体験し、共通することを整理したり、自分の視野を広げたり、コーチとしてのインプット作業を行えるなど、コーチの育成もシステム化されています。
(2015.11.8 魚沼市スポーツ講演会 柿谷朱美さんの講演会より)
日本ではどうでしょう?
コーチは単一種目を担当されている方が多いのではないでしょうか?
コーチは自分の幅を広げていますか?
毎年同じことを繰り返していませんか?
学校教育、地域活動、多岐にわたり連携を取りながら、子どもたちを育てることができれば、子どもたちが大人になった時の社会って、かなり良くなるのではと思います。
まずは、大人の連携を改善したいところです。
大きな見地から、ご検討いただけましたら幸いです。
以上、よろしくお願いします。
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(日本のスポーツをとりまく環境が改善されますように・・・。願いを込めて・・・。)