ここだけの話 archive
山回りの時間帯に、屈曲された内脚股関節を外転させると、スキーはストレスなくスムースに移動していきます。
参考(1):内脚の動かし方を覚えよう
参考(2):横滑りの時、腰が回ってしまう方へ(2)・・・(2016.3.22)
内脚大腿骨と骨盤のラインが「直角」に近ければ、スキーの向きに胸の向きが揃い、スキーの角付け(傾き)を反対にする作業の際、スキーを0度(水平)から必要な傾きまで動かす時間が必要となります。
このため、高速度での滑走時には、ターンの高い位置で雪面をとらえるタイミングが遅くなりますから、どうしても必要以上に減速してしまいます。
その前に、脚部の骨の動き、
【下肢のボーンリズム】について、確認します。
ボーンリズムとは、骨の動き方とでも訳しましょうか。
ピラティスの業界の方が使っている単語で、まだWikipediaには、まだ掲載されていません(笑)。
みやのゆきこさんの言葉を借りますと「人間が立ち上がり歩行をするために必要な骨の動き」なんです。
http://www.activemotion.net/contents/pilates.html
両脚を同時に屈曲したり、伸展したりする時、
脚部を曲げていくと、
座骨は広がる、
大腿骨は外旋する、
頸骨(すね)は内旋する、
コブ斜面を滑っている時に、お尻が落ちたポジションになると、両膝が離れていきます。
脚を曲げていくと、膝が離れるように、大腿骨と脛骨が動きます。 (例:私の失敗例)
それに対し、
脚を曲げた状態から、伸展させると、
座骨は近づく
大腿骨は内旋する、
頸骨は外旋する、
という訳です。
このように、脚を曲げたり伸ばしたりする動きは、大腿骨(股関節)の内旋、外旋が伴います。
さて、これを踏まえて、ターンの切り替えしの場面を検証してみましょう。
角付けの切り替えしをする直前(山回りの時間帯)で、 【屈曲された内脚股関節を外転させます。】
すると、
1)上半身の向きが谷側に向き、安定する
この時間帯の状態を、「上半身が谷を向いている」と表現するのですが、それは現象面でのこと。
上半身が谷を向くには、どこをどう動かすのか・・・
運動としては、屈曲された内脚を外転することで、上半身の向きを動かす力が働かなくなるため、上半身の向きは谷側に安定される、
と私は考えます。
【Mikaela Shiffrin SL @ LSC 2-6-16】より(最下部にYoutubeリンクがあります。)
2)素早い切り替えしが可能となる
内脚だと思っていた時間帯に外転をしておくと、
切り替えし後に、ターン外脚として役割を始めた瞬間、外転運動は既に終了していることになります。
ここのタイミングで、外転運動を行う必要がありませんから、素早い切り替えしが可能となる訳です。
さらに、上記のボーンリズムにより、屈曲位からの伸展運動を行うだけで、大腿骨(股関節)が内旋します。
そこに自分の意志で大腿の筋肉群を総動員することで、内旋の速度は上がります。
素早くターンの内側へ重心が移動するとともに、スキーの角付け角を素早く得ることができる、
と私は考えます。
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山回り時に、内脚(次の外脚)を外転しておき、その外転位をキープしながら、脚を伸展させると、短時間でターンポジションに移行することができるでしょう。
高速度で滑りたいスキーヤーは、是非、トライしてみてください。
【内脚ガニ】使えそうですか??
もちろん、【無駄が多いものからの洗練化】は必須ですけどね・・・