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「愛と勇気」

2017.3.12 2017年度 スキー指導者準指導員検定会


今季の準指導員検定会には、3月10日(金)に菅平高原へ集合することができまして、機材搬入、受付け業務から携わることができました。

本年度の検定会では、検定2班のコース係を担当しました。
第一日目は、プルークボーゲン(日の出ーコース)、パラレルターン大回り(白金コース リフト側)、
第二日目は、シュテムターン(シーハイルコース)で実施されました。

コース係は、スタート係と連携しながら、受検者の集合状況の確認、コース状況の確認(場合によってはコース整備などの状況判断)などを行い、検定種目の運営を担当しました。
前日までの冷え込みがあり、夜から朝にかけて少し降り積もった雪、晴天の中、南斜面側で行われた初日2種目は、2班終了までは荒れることなく、連続してスムースな進行となりました。
プルークボーゲンでは、B級検定員検定会の種目に当たり、B級検定員の受検者の方のご協力をいただき、コースの整備を行っていただきました。
パラレルターン大回りでは、ほとんど荒れてはいなかったのですが、ゲレンデ中央より(上から見て右側)に、ターンの除雪抵抗で排出された雪が溜まっていましたので、サポートで見えられていた方々にご協力いただき、完璧な仕上がりとなりました。
これにより滑走コースは、3班ともにく、大変良い条件の中、実技検定が行われました。
2017年度 スキー指導者準指導員検定会

この2日間、スタート位置から延べ600人の滑りを見たことになりますが、私の感想を記録してみます。
スタート位置からの観察になりますので、スキーヤーのバックショットになります。
スキーヤー目線で運動を観察できますので、その人の感覚に入り込む想像力が高まります。

今回担当しました3種目は、大回りの種目でした。
3種目に共通している要素は、「外脚:外スキー」の対応です。
ターン外側のスキーをどこに位置させたら、自分の重みが有効にかかり、【スキーが滑らかなターンをする】ことができるのか、
というところです。

プルームボーゲンで「ハの字」に脚を開いているのは、ブレーキをかけてゆっくり滑るためでなく、
腰の下から少し離れるように体の横側にブーツを位置(股関節の外転)させることで、スキーの傾けを生み出す、
そこに自重を有効にかけて、除雪抵抗(雪をかき分けて:snow plow)を得ながら、【スキーが回転する】ためです。
2017年度 スキー指導者準指導員検定会

スピードが遅い緩斜面では、なんとかなるものの、急斜面では、ターン外側のスキーの傾けがあまく、
また、せっかく作った傾きなのに、「スキ―の傾きを緩めることなく、除雪抵抗を受けとめる」のではなくて、
「外スキーに乗り込もう」とし過ぎて、上体がターンの外側に動き、結果、スキーの傾きが緩むポジションの方が多く見られました。

現、日本スキ―教程 82頁に記載されている「シュテムターン」の練習過程、「静的内傾維持」と「動的内傾促進」。
(難解な単語を使っているのは、ここでは問題にしないでね・・・)
つまり、外スキーの傾きをたくさん使えるようになり、斜度と、スピードと、ターンサイズを自由自在に操れるようになりましょうね、と言っているわけです。
シュテムターンを活用した、高速ターンで活かせるポジショニングの練習が効果的なのですが、
まだ、映像提供がない部分ですので、スキーヤーの理解が進まないようです。
なぜシュテムターンが、パラレルターンに導く方法として有効なのか、どのように活用したら良いのか、
来シーズンのオフィシャルブックの映像などで、実例の普及に期待しております。

それともう一つ気になったのが、スタート時のプレターン。
いわゆる「山回り」なのですが、ここでスキーを傾けられない方が多かったように思います。
1回目にできない、ということは、その質が繰り返されますから、滑走中のすべてのターンで、傾きがあまい、とうことだと思います。

スキ―を傾けるためには、スタートした時点での、雪面から重心までの高さ、この高さを維持してターンをしてしまうと、スキーは傾きのないまま、サイドスリップをしてしまいます。
山回り時にスキーが傾くためには、雪面から重心までの高さが低くなる(雪面に近くなる)ように、重心位置を変化させる必要があります。
つまり、「外股関節の外転」、「内股関節のわずかな内転+屈曲+外旋」を行うと、重心位置は雪面に近づきます。
重力方向に垂直に近い場所にポジションを取ろうとしているので、高すぎるポジションになってしまい、スキーの傾きが使えない状況を作り出していることに気づいていない、ように私は感じました。もしかしたら、雪面に近くなろうと思っていないのかもしれません・・・。

準指導員検定で合格できない、ということは、「パラレルターンが自在に滑れない」、ということなのかもしれません。

フローリング(畳)の上で、足裏を傾けたターンポジションを、安定してとることができるか、チェックしてみてください。

2017年度 スキー指導者準指導員検定会
閉会式後の合格発表は、1階での資料配布担当のため、同じ空間に居ることができなかったのが、残念でした・・・。
合格された皆さん、おめでとうございます。
目標を設定して努力する楽しさ、尊さを実感されたのではないでしょうか。

不合格となった方へ エールを贈りたいのです・・・(心技体の【心】の分野です。)
【できない】から【できる】に進化する(変化する)ためには、【できない現在】を認めることから出発します。
指導法PATROLの【A 承認】です。

そして出発するには、【できない現在】を否定して、【できる姿】を想像しながら【できる将来(現在ではないところ)】に向かうのです。

今までやってきた事を一度否定しなければならないので、つらい作業です。
しかし、避けては通れません。

今までやってきた事を否定せずに、今までと同じことをし続けたら、いつまでたっても【できない】ところに留まるからです。

【できる姿】を想像してみましょう・・・。

 

 

2017年度 スキー指導者準指導員検定会
今シーズンのラストは、「ひんのべ」にて

 


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