ここだけの話 archive
今年も、志賀高原熊の湯スキー場で開催されたプライズ検定にて、役員を担当しました。
【合格された皆さんと】
今年は、計画段階から携わることができました。
そこで、検定員の合意事項としましては、プライズ検定の合格率が、全国的に低い状態であることは、承知のとおりです。では、なぜ?
教育本部が推奨している(スキー教程に明記している)ところは、1級までのエントリースキーヤーに対して、怪我をしないよう安全に滑ることを優先として、ブレーキをかけながらターン弧を描いていこうというもの。
プライズ検定では、【スピードがある(ブレーキ要素が少ない)】という条件下で、【スキーとブーツのたわみと戻り】を活用して滑ることが求められますが、そのためのプログラム提供がうまくいっていないのです。
また、この部分のついては、スキー教程の中にも、まだ構成されていないのが現状です。
今こそ、教育本部、競技本部が融合して、スピードの違いという尺度で、スキー技術を取り扱う時に来ていると思うのです!
高速度で滑るためにも、低速度のトレーニングは有効で、
特に、スキー教程82頁のシュテムターンの内傾について、実例ビデオが公開されると、効果が出ると願っております・・・。
そこで、限られた時間ではありますが、滑る前に、平地で「ポジション」について、確認するプログラムを実施してみました。
確認内容は3点、
1) 素早く動くためのアスレチックポジション(パワーポジション)とは。エラーケースの確認。(上下方向のバランス)
2) ターン中に現れる「長い脚・短い脚」のどちらにバランス軸を求めるか、切り替え時に後傾でスタートしてしまうからくり。(前後方向のバランス)
3) 切り替え直後の内脚の使い方。(左右方向のバランス)
基本的な身体位置のイメージを共有することで、講習会の中で、講師から発せられる評価と改善提案の、理解度、改善効率を高める、という効果を期待して・・・。
引き続き、事前講習。
テクニカルプライズ受検者は、1級取得直後の方もいらっしゃるであろうことも想定し、講師及びアシスタント(翌日前走担当)との4名で班編成を行い、グループ講習を行いました。
目標となる滑りの実像、できない事(何ができないか)を認識するためにも、他の受検者の例を確認できるので、グループ講習は最適でした。
クラウンプライズ受検者は、講師2名が下部に固定で張り付き、1時間づつ4種目をトレーニングしました。
こちらは既にテクニカルプライズを取得済みの方で、さらにクラウンプライズを受検される訳ですから、ご自身の目標も、指摘されたことを変化させる調整能力も高いので、どんどん滑りこんでいただこうという狙いです。
実技前に確認した「身体位置」を共有していますので、確認作業が効率的に行われました。
2日目は検定本番です。
【さあ、出発だ!】
検定会中、霧は晴れませんでした。
いつもカバンに保管され持参している「マイ ホイッスル」、久しぶりに使いました。
約200回の笛吹は、けっこうくたびれるものですね・・・。
視界不良のため、斜度感が乱れ、練習の時のベストな滑りが出すのが難しかった状況でした。
運営面では、安全を考慮していただき、イベントバーンのコース閉鎖、下部合流部のコース規制など、特別な対応をいただきました熊の湯スキー場スタッフの皆さま、ありがとうございました。
そのような状況の中、
クラウン1名、テクニカル4名が合格されました。
おめでとうございます。
不合格となった方におかれましては、
今年は、雪が豊富に残っていますので、トレーニングを継続していただき、滑らない抵抗が多い雪の中で、上手に滑走する術を見つけていただきたい、と思います。
ありがとうございました。
小千谷の真人(まっと)そば。
ふきのとうの天ぷらに、季節の移り変わりを感じました・・・。
今年は雪が豊富なので、あと4か月はスキーシーズン継続できそう・・・。
【追記:2017.4.11】
2日間を振り返り、反省点を探っております。
一斉講習について、不足していた説明を2点、
追加1) (上下方向のバランス)について、実技ではどこで確認するの? → それはスタートの時です。直滑降で滑りだしてみてください。
追加2) (前後方向のバランス)、(左右方向のバランス)、実技ではどうなるの? → 2つの方向の合力方向である、【斜め後ろ】方向に両スキーブーツを位置させるように動かすと、斜面の中で素早くターンポジションに移行できます。
他に、何かお気づきの点がありましたら、ご意見・ご感想をお寄せください。よろしくお願いします。
スキーヤーにとっての股関節の動き10通りを考える 2016.9.7